今日から2018〜2019年のシーズンが始まりました。
演目は、白鳥の湖。
満員のお客さん。
拍手大喝采で始まったシーズンでした。
バレエ団としては、さらにレベルアップしてはいると感じています。
皆んな、一生懸命に頑張っていて、
まあまあ、良いスタートであったのでした。
ところが、僕の中にはどこか曇ったものが感じられるのです。
細かい技術的な事は、もちろん沢山直さなければならないのですが、
しかし、そんな細かいところではないものが引っかかっているのでした。
以前は、「一生懸命じゃない。」「全力を出し尽くしていない。」「気持ちがこもっていない」とか注意していたのですが、今日は、皆んな一生懸命だし気持ちがこもっていた。
さて、では、一体何が僕の心を楽しませてくれなかったのだろう。とても綺麗だったし、技術もかなり正確にこなしていたのになぜ僕に感動を与えてくれなかったのだろう?
実は、僕には分かっているのです。
でも、今はあえて書かない事にする。
皆さんには、教えたいのだけれども、
もし、万が一ウラン・ウデのダンサーが
このブログ見ていたら、バレてしまうからなのです。
そういう事は、自分で気がつかないと(気がつく気がつかないというのではないのかもしれないけど)
結局人に押し付けられたものになってしまうから。
究極な事を言ってしまうと、
これがダメだとどうしようもないのです。
シーズンがスタートしたばかりでいきなり難問にぶつかる。
でも、それは、成長したからぶつかることのできる難問なのだ。
まあ、やっとここまでたどり着いたって事かな。
さて、これからが本当に難しく、長い時期に入ってくるのです。
耐えて、続けていく、そして本当に気がつく事が出来る人は一体何人いるのでしょう?
厳しい事を言ってしまうと、
プロの世界ですから、残念ながら僕も
優しくいつまでもみんなの成長を待ってあげる事は出来ませんし、これからはしません。
ダメだと思ったら、そこで辞めてもらうと思っています。
厳しいものがなかったら、
いつまでも成長する事は出来ません。
それは、自分の為にも、周りの人にも残念な事です。
バレエ団は、心がひとつになっていなければいけませんが傷の舐め合いをする為の存在ではありません。
汚い手段を使ってまで抜きに出るのはダメですが、
人よりも良くなろうと競争心が無いとダメです。そして良い意味でお互いに高め合っていく事ができていないバレエ団は、ダメだと思っています。
それは、やはり指導者である僕の弱さだったのかもしれないと反省しています。
さて、今日のシーズンスタートの公演を見て
新たな目標が出来ました。
それは、
"鬼となる!"
です。
これからは、ダンサーに僕の事を大嫌いになってもらおうと思います。
そして僕の事を見返すようなダンサーになってもらいたいと思っています。
良い子ちゃんの踊りは卒業する時期が来たのです。
タラタラした踊りは見たくないのです。
厳しくて素晴らしい踊りが見たいのです。
それが、僕の今シーズンの目標です。