ロシアの中にあるマリエル共和国の首都、“イオシカルーオラ”は、モスクワから寝台車で15時間で着きます。
僕は、この旅の時間がとても好きで、何にもしないで、ただひたすらボケーーーッとしています。
寝台車の窓から見る景色は、雪の中に立つ白樺と松だけの森が、流れていくのです。
両親と話をしたり、食堂車に行ってみたりしてるうちに、外は暗くなり僕らは寝る事になりました。
次の日の朝、7時20分に到着しました。
劇場の人が、迎えに来てくれて、ホテルへ。
ホテルは、中心地からかなり離れた自然の豊かな所で、とてもリラックス出来て、大満足でした。
到着して朝食を済ませ、その後昼食までの時間を利用して、馬ぞりに乗って、ボルガ川まで散策しました。
建物と景色が、まさに銀世界のおとぎの国の様です。
良い気持ちで帰ってきて、昼食を食べていると「去年の11月に中心地によいホテルが出来たのでそこに移動します」と言われて、又、出発する事になりました。
去年から建築がとても盛んになり、中心地の町並みが一変して綺麗になったそうで、あそこに、何が建ったとか、ここに、何が建ったと皆嬉しそうに説明してくれました。
ホテルもその中の一つでした。
新しいホテルは、大理石のホールや、部屋の広さ、設備、従業員のサービス、これもまた大満足でした。
地方に行くと、自分の心が洗われる様な人々に会える事が多くあります。ここでも、そうでした。
自分の損得も無く、虚栄も無く、とにかく人に良くしてあげよう、という優しい気持ちが、体中から表れていました。あぁ~、いいな~!“イオシカル-オラ”
次回へ続きます。
岩田 守弘