日本は、今の僕にとって大変に危険な国である。
脅威が僕に襲いかかる。
一瞬たりとも気を抜くことは出来ない。
気を抜いたら、そのあとはどんどん引きずり込まれるであろう。
途中で気がついたとしても、そこから自分を取り戻す事は
至難の技だ。
日本。
素晴らしい国。
そして脅威の国。
回転寿司。
恐ろしい響きである。
至る所にある店の
窓ガラスの向こうには、
筋斗雲に乗っているかのようなマグロが
悠々と旋回をしている。
そのあまりにも美しい姿に
僕は我を忘れ
店の中へと吸い込まれていく。
気がついたら、満腹になっている
僕の目の前には
お皿の山が、、、。
うますぎる。
日本の寿司の実力に圧倒され
幸せになった僕は
日本の風を感じ、その匂いに何故か懐かしい
子供の頃を思い出す。
しかし、幸せになったのは僕だけで
僕の脇腹は、怒りに身を震わせる。
いや、もしかしたら僕を嘲笑っていたのかもしれない。
僕は脇腹を摘み
「ごめん、ごめんよ脇腹ちゃん。」
と心の中で謝る。
しかし、世界最強の国、
日本は、このくらいでは容赦をしない。
次は、特大海老天そばが
僕に襲いかかる。
特大海老天そばの前では、
僕はあまりにも無力であった。
惨敗だ。
脇腹に対してお詫びの言葉もない。
さて、これから駅に行くのだが
途中に、大ヒーローたこ焼き君が。
どうしよう。
いったいどうすればいいんだ。
無事に帰れるとは思えない。
、、、
ま、いいか。
帰ったら腹筋すれば。
カモン、たっこやーき!