公演終了、退団、卒業。
僕は、やり遂げた。
昨日の公演は、僕のバレエ活動の最終点だったのでした。
今まで、いろんな人に「これまでで一番思い出に残っている事は何ですか?」
と聞からる事が良くあったけれど、あまりにも沢山あって答えられなかった。
でも、今ははっきり言える。
「2012年7月17日の岩田守弘の芸術の夕べです。」と。
ダンサーとしても、振付家としても、プロデューサーとしても
自分の出来る最高のものにしたかった。
ここに来るまでに体もとことん鍛えてきた。
良いコンサートにしたいという思い入れが
これ以上ないぐらいに強かった。
気が相当張っていたんだと思う。
いつも朝起きられない僕が
ここ最近なぜか早くにパッと目が覚める。
そして夜更かしな僕が
バタッと眠りにつく。
はっきり言って退団する事に対して何とも思わないのだけれど
コンサートの事で頭がいっぱいだった。
コンサートの準備がどんどん進んで行くと
楽しくて待ち遠しくてたまらなかった。
でも、夜、急にフッと不安になる事も。
たまらなく不安になる事があった、、、。
準備がちゃんと間に合うのかな〜?とか、
お客さんいっぱい来てくれるのかな〜?とか、
しっかり踊れるのかな〜?とか
失敗しないかな〜?とか
足が痛いけどこれ以上悪くならないで出来るかな〜?とか
約束したダンサー達はちゃんと出てくれるのかな〜?とか
音楽は大丈夫かな〜?とか照明は大丈夫かな〜?とか、、、、、、、、。
そんな日々が続いて、「あと一週間だ。」「あと3日だ。」
「あと2日。」「明日。」「今日一日だけ頑張れば良いんだ。」
と秒読みをしていた。
そして、いよいよ本番当日。
無事ダンサー全員集合。
契約書も何も交わしていない。
出演料の話もしていない。
ただ僕の最後の公演に出てくれとお願いした友達達。
人間的にもアーチストとしても僕が心から尊敬し大好きな連中。
そして、周りの人達の協力。
これが、あまりにも温かくて本番開始までに何遍泣いちゃいたくなった事があったか、、、。
そして、無事本番終了。
僕は幸せです。
こんなに素晴らしい人達に囲まれ
こんなに素晴らしい形で一つの区切りが出来た事が。
皆さんに心から感謝をしています。
僕にとって昨日の公演は、
ボリショイバレエ団卒業公演だったのでした。
本当に今まで応援して頂いてありがとうございました!!!
でもね、、あと9年間がんばらなきゃいけないんです。
だって、どこかのインタビューで50才まで踊るって言っちゃったから。
へへへ。